三角比
直角三角形は大きさが変わっても、角度が同じなら形は同じです。そのとき変わらない「辺の比」を使うと、測りにくい高さや距離を角度から求められます。
大きさが違うのに、同じ数になるのはなぜ?
直角ともう1つの角が等しい2つの三角形は相似です。辺の長さそのものは変わっても、対応する辺の比は一定になります。この一定の比が三角比です。
最初に斜辺、次に角から見た2辺を決める
以下では、対辺の長さを、隣辺の長さを、斜辺の長さをとします。
正弦
角の向かい側を斜辺で割る。
余弦
角に接する直角辺を斜辺で割る。
正接
角の向かい側を、角に接する直角辺で割る。
見分ける順序
①直角の向かいが斜辺 ②角の向かいが対辺 ③残りが隣辺
斜辺だけは、基準にする角を変えても同じ辺です。
3辺が分かるときの三角比
斜辺は5、対辺は3、隣辺は4です。式を書く前に、図の上で3辺の役割を確定します。
角を変えると、対辺と隣辺が入れ替わる
30°・45°・60°は図から作り直せる
値をばらばらに暗記するより、正方形を対角線で分けた三角形と、正三角形を半分にした三角形の辺の比を覚える方が安全です。
| 角 | 正弦 | 余弦 | 正接 |
|---|---|---|---|
| 30° | |||
| 45° | |||
| 60° |
測れない高さを角度から求める
建物の高さは12メートルです。
既知の辺と求めたい辺をつなぐ比を選ぶ
1. 斜辺が13、角の対辺が5、隣辺が12のとき、3つの三角比を求める。
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2. 問1と同じ三角形で、もう一方の鋭角をとしたときの正弦と余弦を求める。
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基準の角が変わったので、対辺と隣辺が入れ替わります。
3. 角の隣辺が8、のとき、対辺の長さを求める。対辺の長さをとする。
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4. 30°の正弦、余弦、正接を求める。
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5. 45°の正弦と余弦が等しくなる理由を、辺の比で説明する。
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2本の直角辺が等しく、対辺と隣辺がどちらも斜辺の倍になるからです。
6. 辺が6、8、10の直角三角形と、辺が3、4、5の直角三角形で、対応する角の三角比が等しい理由を説明する。
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対応する辺がすべて2倍で2つの三角形は相似です。対応する辺を同じ倍率で伸ばしても、割り算で倍率が消えるためです。
7. 塔から20メートル離れた地点で、頂上を見上げる角が45°だった。目の高さを考えないとき、塔の高さを求める。高さをとする。
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20メートル。
8. 同じ角度の直角三角形を3倍に拡大したとき、三角比が変わらない理由を説明する。
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分子と分母の辺がともに3倍になり、比を約分すると元と同じになるからです。
三角比は「角度で決まる辺の比」
- 同じ鋭角をもつ直角三角形は相似なので、対応する辺の比は一定。
- 斜辺は直角の向かい側。対辺と隣辺は基準の角から見て決める。
- 正弦は対辺と斜辺、余弦は隣辺と斜辺、正接は対辺と隣辺を結ぶ。
- 30°・45°・60°の値は、特殊な直角三角形の辺の比から再現できる。