Σ すたまな
第3章 二次関数|第28節

二次関数の最大・最小

最大・最小は、まずグラフの一番高い点・一番低い点を探す問題だと考えます。公式を覚える前に、どこを見ればよいかを図でつかみましょう。

基礎 | 30〜40分 | グラフ・頂点・最大値・最小値
y=(x−2)2−3 のグラフ上で、いちばん低い点はどこでしょうか。

式を見てすぐに答えを出さなくて構いません。まず放物線を思い浮かべます。上に向かって開くU字型なので、いちばん低いところは頂点です。

a>0:頂点で最小下に凸の放物線の最小値座標平面上の y=(x−2)²−3。軸は x=2、頂点は (2,−3) で、そこで最小値 −3 を取る。xy2−3y=(x−2)²−3最小値 −3(2, −3)O
a<0:頂点で最大上に凸の放物線の最大値座標平面上の y=−(x+1)²+4。軸は x=−1、頂点は (−1,4) で、そこで最大値 4 を取る。xy−14y=−(x+1)²+4最大値 4(−1, 4)O
座標軸・式・頂点を同じ図で対応させると、a>0では最小値、a<0では最大値を頂点で取ることが読み取れます。

最大値・最小値は「高さ」の話

グラフを見る

横軸のxを動かしたとき、点が上下にどう動くかを見ます。

一番高い/低い点を探す

その点のy座標が最大値・最小値です。

そのときのxも確認

「x=pのとき」とセットで答えます。

頂点を暗記するのではなく、形から読む

下に凸なら頂点より低い点はありません。上に凸なら頂点より高い点はありません。これが最大・最小の出発点です。

平方完成すると、グラフの一番高い/低い位置が読める

y=a(x−p)2+q

(x−p)2 は必ず0以上で、x=pのときだけ0になります。

a>0:下に凸

頂点がいちばん低い。

x=pのとき最小値q

a<0:上に凸

頂点がいちばん高い。

x=pのとき最大値q

定義域が実数全体なら、下に凸のグラフは上へいくらでも伸びるので最大値はなく、上に凸なら最小値はありません。

平方完成は「頂点を見える形にする」ため

y=x2−4x+7
y=(x−2)2+3

この形なら、グラフの一番低い点が(2,3)だと読めます。

x=2のとき最小値3。

まず形を見て、そのあと計算する

例題1y=2x2−8x+1

係数が正なので下に凸です。つまり探すのは「一番低い頂点」です。

y=2(x−2)2−7

x=2のとき最小値−7。最大値はありません。

例題2y=−x2−6x+4

係数が負なので上に凸です。今度は「一番高い頂点」を探します。

y=−(x+3)2+13

x=−3のとき最大値13。最小値はありません。

「頂点=最小」と決めつけない

先にグラフの向きを確認する

頂点は必ず極値を与えますが、下に凸なら最小、上に凸なら最大です。名前を暗記するより、グラフの一番高い/低い点として判断してください。

1. y=(x−4)2+2 の最小値。

答えを見る

2(x=4)

2. y=−(x+2)2+7 の最大値。

答えを見る

7(x=−2)

3. 下に凸で定義域が実数全体のとき、最大値はあるか。

答えを見る

ありません。

4. 上に凸で定義域が実数全体のとき、最小値はあるか。

答えを見る

ありません。

5. y=x2+6x+11 の最小値。

答えを見る

2(x=−3)

6. y=−x2+4x−1 の最大値。

答えを見る

3(x=2)

7. 最大値・最小値はグラフの何を表すか。

答えを見る

グラフ上で実際に取る一番高い値・一番低い値。

8. 平方完成する目的を、この節の言葉で答える。

答えを見る

頂点、つまり一番高い/低い位置を読みやすくするため。

最大・最小は、まずグラフの高さを見る

  • 最大値はグラフが実際に取る一番高い値、最小値は一番低い値。
  • 下に凸なら頂点が最小、上に凸なら頂点が最大。
  • 平方完成は、頂点を見える形にしてグラフの高さを読むために使う。
  • 次節では、グラフを定義域で「切り取った」ときに何が変わるかを考える。