Σ すたまな
第3章 二次関数|第29節

定義域のある最大・最小

定義域が付いたら、放物線全体を見るのではありません。指定された区間に入っている部分だけを切り取り、その中で一番高い点・低い点を探します。

基礎〜標準 | 35〜45分 | 定義域・頂点・端点
y=(x−2)2 の頂点はx=2です。では、定義域が4≤x≤7なら、最小値は頂点で取れるでしょうか。

取れません。頂点は放物線全体では一番低くても、x=2は今回の定義域に入っていないからです。まず使ってよいグラフだけを切り取ることが必要です。

同じ放物線でも、切り取る場所で答えが変わる

① 頂点を含む頂点を含む区間での最小値y=(x−2)²を0以上4以下で切り取る。実線部分は頂点2,0を含み、そこで最小値0を取る。024xy0≤x≤4最小値 0(頂点)
② 頂点の左だけ頂点より左の区間での最小値y=(x−2)²を−1以上1以下で切り取る。実線部分は右へ行くほど低くなり、右端1,1で最小値1を取る。−112xy−1≤x≤1最小値 1(右端)O
③ 頂点の右だけ頂点より右の区間での最小値y=(x−2)²を3以上5以下で切り取る。実線部分は右へ行くほど高くなり、左端3,1で最小値1を取る。235xy3≤x≤5最小値 1(左端)O
灰色の破線は放物線全体、青い実線は定義域に入る部分です。同じ y=(x−2)2 でも、頂点を含むかどうかで最小値を取る場所が変わります。

候補を覚えるより「切り取って見る」

1. 放物線を描く

平方完成して、向き・軸・頂点を確認します。

2. 定義域で切り取る

指定された区間に入る部分だけを頭の中で太くします。

3. 一番上・下を読む

太線の中の最高点・最低点のyを求めます。

閉区間では結果として、候補は「定義域内の頂点」と「左右の端点」になります。ただし、これは最初に暗記する公式ではなく、切り取ったグラフを見た結果です。

一枚のグラフを切り取って読む

y=(x−2)2−1、−1≤x≤4。

頂点(2,−1)は区間に入っています。したがって最小値は頂点です。最大値は、切り取った太線の左右を見て、より高い左端x=−1で取ります。

最小値−1、最大値8。

区間内のグラフは片側だけになる

同じ関数で4≤x≤7なら、切り取られるのは頂点の右だけだけです。右へ行くほど高くなるので、左端が最小、右端が最大です。

左端

x=4

最小値3

右端

x=7

最大値24

図を言葉にしてから計算する

例題1y=x2−4x+5,0≤x≤5

y=(x−2)2+1。頂点は区間内です。まず「最小は頂点」と読めます。最大は左右端を見比べます。

y(0)=5、y(5)=10。

最小値1(x=2)、最大値10(x=5)。

例題2y=−x2+2x+3,2≤x≤4

y=−(x−1)2+4。頂点は区間の左外なので、切り取られるのは頂点の右だけだけです。右へ進むほど低くなります。

最大値3(x=2)、最小値−5(x=4)。

端点を含まない区間は最後に考える

最大・最小は「実際に取る値」

y=x2,0<x≤2では、0へいくらでも近づけますがx=0は使えません。したがって最小値0ではなく、最小値は存在しません。

これは基本の「切り取ったグラフだけを見る」が理解できたあとに押さえれば十分です。

1. y=x2,−1≤x≤2の最小値。

答えを見る

0(x=0)。

2. 前問の最大値。

答えを見る

4(x=2)。

3. y=(x−3)2,0≤x≤2の最小値。

答えを見る

1(x=2)。

4. 前問の最大値。

答えを見る

9(x=0)。

5. 閉区間で最大・最小の候補になる場所を答える。

答えを見る

区間内にある頂点と、左右の端点。

6. 頂点が区間の右外にある下に凸の放物線では、最小値はどちらの端点で取りやすいか。

答えを見る

右端。

7. y=x2,0<x≤2に最小値はあるか。

答えを見る

ありません。

8. 定義域が付いたとき最初にすることを一言で答える。

答えを見る

放物線を定義域で切り取り、使える部分だけを見る。

定義域は「グラフを切り取る」

  • 放物線全体ではなく、定義域に入る部分だけを見る。
  • 切り取った部分の一番高い点・低い点が最大・最小。
  • 閉区間では結果として、区間内の頂点と両端点が候補になる。
  • 文字を含む問題でも、この考え方自体は変わらない。