Σ すたまな
第3章 二次関数|第33節

文字を含む最大・最小①―軸が動く

文字が入ると難しく見えますが、やっていることは第29節と同じです。定義域は固定したまま、放物線の軸を左から右へ動かして、切り取られた部分の一番低い/高い点を見るだけです。

標準 | 45〜55分 | 文字定数・場合分け・軸
ga(x)=(x−a)2を0≤x≤4で考えます。aを小さい値から大きい値へ変えると、最小値を取る場所はどう動くでしょうか。

この段階では値そのものを計算しません。ga(x)は形も高さも同じ放物線が横へ動くだけなので、軸x=aと固定区間の位置関係だけに集中できます。

軸が「左・中・右」のどこにあるかだけを見る

軸が左:左端で最小軸が固定区間の左にある場合関数yイコールxマイナスaの2乗で、定義域は0以上4以下。aがマイナス1のとき、青い定義域部分は右上がりになり、左端xイコール0で最小になる。y=(x−a)² a=−1x=a04xy最小 x=0
軸が中:頂点で最小軸が固定区間の中にある場合関数yイコールxマイナスaの2乗で、定義域は0以上4以下。aが2のとき、頂点xイコールaが定義域内にあり、頂点で最小になる。y=(x−a)² a=2x=a04xy最小 x=a
軸が右:右端で最小軸が固定区間の右にある場合関数yイコールxマイナスaの2乗で、定義域は0以上4以下。aが5のとき、青い定義域部分は右下がりになり、右端xイコール4で最小になる。y=(x−a)² a=5x=a04xy最小 x=4
淡い帯は固定した定義域 0≤x≤4、青い実線は実際に使うグラフです。軸 x=a が区間の左・中・右へ動くと、最小を取る点が左端・頂点・右端へ移ります。
ここで初めて場合分けを書く

図から境界は、軸x=aが左端0と右端4を通るときだと分かります。

縦にずれても、最大・最小を取るxは変わらない

実際に扱いたい関数を

f(x)=x2−2ax+3=(x−a)2+3−a2

とします。これは先ほどのga(x)を上下にずらしただけです。したがって、最小値・最大値を取るxの場所は3枚の図のままで、最後にfへ代入して値を求めればよいことになります。

図の3状態をそのまま不等式へ翻訳する

a≤0

軸が区間の左。左端が軸に最も近い。

f(0)=3

0≤a≤4

軸が区間内。頂点が使える。

3−a2

a≥4

軸が区間の右。右端が軸に最も近い。

f(4)=19−8a

下に凸なら、最大は左右どちらかの端点

最小値の場合分けと混ぜないでください。下に凸の放物線を区間で切り取ると、最も高い場所は左右の端のどちらかです。

f(0)=3,f(4)=19−8a

どちらが高いかが入れ替わるのは、両端の高さが等しいときです。

3=19−8a

境界はa=2。これは区間[0,4]の中央です。

a<2

右端の方が軸から遠い。

最大値19−8a

a>2

左端の方が軸から遠い。

最大値3

a=2では両端で同じ最大値3を取ります。

「図の状態 → 条件」の順で解く

例題1y=(x−a)2,0≤x≤2の最小値。

軸はx=a。左端0、右端2を通るときが境界です。

a≤0:a2;0≤a≤2:0;a≥2:(2−a)2

例題2y=x2−2ax,−1≤x≤3の最小値。

軸はx=a。軸が左端−1、右端3を通るときに状態が変わります。

a≤−1:1+2a;−1≤a≤3:−a2;a≥3:9−6a

最初に境界の数値を探さない

「a=0で場合分け」と覚えるのではありません。軸が左端を通る、区間内を動く、右端を通るという図の変化を先に見て、その位置を式へ翻訳します。

最小値と最大値は別の問い

最小値は軸が区間のどこにあるか、最大値はどちらの端点が軸から遠いかを見ます。一度に両方を考えない方が整理しやすくなります。

1. 軸x=aが0≤x≤4内にある条件。

答えを見る

0≤a≤4

2. 軸が同区間の左側にある条件。

答えを見る

a<0

3. 軸が同区間の右側にある条件。

答えを見る

a>4

4. 下に凸で軸が区間内なら、最小値を取る場所。

答えを見る

頂点。

5. 下に凸で軸が区間より左なら、最小値を取る場所。

答えを見る

左端。

6. 区間[−2,6]で、左右端から等距離になる軸の位置。

答えを見る

x=2

7. 下に凸の放物線で最大値候補になる場所。

答えを見る

定義域の左右の端点。

8. 場合分けの境界を決める前に描くべきもの。

答えを見る

軸と定義域の位置関係が分かるグラフ。

軸を動かし、状態が変わる瞬間を見つける

  • まずga(x)=(x−a)2で、軸と固定区間の位置関係を見る。
  • 最小値は「軸が左・中・右」の3図から読む。
  • 上下の平行移動は最大・最小を取るxを変えない。
  • 最大値は左右端を比べ、両端が同じ高さになるときを境界にする。
  • 場合分けの不等式は、図で見つけた位置関係を最後に式へ翻訳したもの。