第3章 二次関数|第34節
文字を含む最大・最小②―定義域が動く
今度は放物線を固定し、定義域の区間を横へ動かします。式の不等式を先に作るのではなく、区間が頂点の左・頂点を含む位置・右へ移る3枚の図から場合分けを作ります。
まず考えてみよう
を、幅2の区間で考えます。を小さい値から大きい値へ動かすと、最小値を取る場所はどう変わるでしょうか。
放物線は動きません。動くのは、グラフのどこを使ってよいかを決める横幅2の窓です。
区間を動かして見る
「左・頂点を含む・右」の3状態
区間が左:右端で最小
頂点を含む:頂点で最小
区間が右:左端で最小
最小値を式にする
頂点0を区間が通り過ぎる瞬間が境界
区間はです。
区間全体が0の左。0に近い右端で最小。
頂点0を区間が含む。
0
区間全体が0の右。0に近い左端で最小。
整理すると、境界はとです。これは暗記ではなく、区間の右端・左端が頂点0を通るときです。
最大値は端点を見る
幅が固定なら「区間の中央」が頂点を通るときに入れ替わる
下に凸なので、最大値は左右端のどちらかです。
両端の高さが等しいのは、頂点0から左右端までの距離が等しいときです。つまり区間の中央が0になるとき。
境界は。
左端の方が0から遠い。
最大値
右端の方が0から遠い。
最大値
では左右の端点とで同じ最大値1を取ります。
区間が広がる場合
右端だけが動く場合も、見るものは同じ
を、で考えます。
右端が頂点1に届くまでは右端が最小。1を越えると頂点が使えるので最小値0です。
0
最大値は左端0と右端を比較し、両端が同じ高さになるが境界になります。
例題
「何が動いているか」を最初に言葉にする
例題1の最小値。
放物線は固定、幅4の区間が動きます。区間が0を含む条件はです。
例題2が頂点を含む条件。
頂点の座標3が区間に入ればよいので、
よくある誤解
式の左右端を眺めるだけでは動きが見えない
を見たら、まず「幅2の区間が横へ動く」と言葉にしてください。図が先、場合分けの式は後です。
頂点を含む条件と、端点が入れ替わる条件は別
最小値側では頂点を含むかが重要です。最大値側では左右端の高さが等しくなる位置が重要です。一度に混ぜないでください。
練習問題
1. が0を含む条件。
答えを見る
2. 前問の区間の中央。
答えを見る
3. 区間全体が0より左にある条件。
答えを見る
4. 区間全体が0より右にある条件。
答えを見る
5. のときの最小値。
答えを見る
4。
6. 同条件の最大値。
答えを見る
16。
7. 区間の中央。
答えを見る
8. 動く区間の問題で最初に言葉にすること。
答えを見る
放物線は固定で、どの幅の区間がどちらへ動くのか。
まとめ
区間を動かしてから、式へ翻訳する
- 放物線を固定し、定義域を「動く窓」として描く。
- 最小値は区間が頂点の左・頂点を含む・右の3状態を見る。
- 最大値は左右端を比べ、区間の中央が頂点を通るときが境界になる。
- 不等式の場合分けは、図で見つけた状態の境界を最後に式で書いたもの。