Σ すたまな
第3章 二次関数|第34節

文字を含む最大・最小②―定義域が動く

今度は放物線を固定し、定義域の区間を横へ動かします。式の不等式を先に作るのではなく、区間が頂点の左・頂点を含む位置・右へ移る3枚の図から場合分けを作ります。

標準 | 45〜55分 | 動く区間・頂点・端点
y=x2を、幅2の区間a≤x≤a+2で考えます。aを小さい値から大きい値へ動かすと、最小値を取る場所はどう変わるでしょうか。

放物線y=x2は動きません。動くのは、グラフのどこを使ってよいかを決める横幅2の窓です。

「左・頂点を含む・右」の3状態

区間が左:右端で最小動く区間が頂点の左にある場合固定した放物線yイコールx2乗上で、区間a以上aプラス2以下が頂点0の左にあり、0に近い右端aプラス2で最小になる。y=x² a+2≤0aa+20xy最小 a+2
頂点を含む:頂点で最小動く区間が頂点を含む場合固定した放物線yイコールx2乗上で、区間a以上aプラス2以下が頂点0を含み、頂点xイコール0で最小になる。y=x² a≤0≤a+2a0a+2xy最小 0
区間が右:左端で最小動く区間が頂点の右にある場合固定した放物線yイコールx2乗上で、区間a以上aプラス2以下が頂点0の右にあり、0に近い左端aで最小になる。y=x² 0≤a0aa+2xy最小 a
淡い帯が動く定義域 a≤x≤a+2、青い実線がその区間で使うグラフです。固定した頂点0との位置関係から、最小を取る点を直接読めます。

頂点0を区間が通り過ぎる瞬間が境界

区間は[a,a+2]です。

a+2≤0

区間全体が0の左。0に近い右端で最小。

(a+2)2

a≤0≤a+2

頂点0を区間が含む。

0

a≥0

区間全体が0の右。0に近い左端で最小。

a2

整理すると、境界はa=−2とa=0です。これは暗記ではなく、区間の右端・左端が頂点0を通るときです。

幅が固定なら「区間の中央」が頂点を通るときに入れ替わる

下に凸なので、最大値は左右端のどちらかです。

a2,(a+2)2

両端の高さが等しいのは、頂点0から左右端までの距離が等しいときです。つまり区間の中央a+1が0になるとき。

境界はa=−1。

a<−1

左端の方が0から遠い。

最大値a2

a>−1

右端の方が0から遠い。

最大値(a+2)2

a=−1では左右の端点x=−1とx=1で同じ最大値1を取ります。

右端だけが動く場合も、見るものは同じ

y=(x−1)2を0≤x≤a、a≥0で考えます。

右端aが頂点1に届くまでは右端が最小。1を越えると頂点が使えるので最小値0です。

0≤a≤1

(a−1)2

a≥1

0

最大値は左端0と右端aを比較し、両端が同じ高さになるa=2が境界になります。

「何が動いているか」を最初に言葉にする

例題1y=x2,a≤x≤a+4の最小値。

放物線は固定、幅4の区間が動きます。区間が0を含む条件はa≤0≤a+4です。

a≤−4:(a+4)2;−4≤a≤0:0;a≥0:a2

例題2y=(x−3)2,a≤x≤a+1が頂点を含む条件。

頂点のx座標3が区間に入ればよいので、

a≤3≤a+1

2≤a≤3

式の左右端を眺めるだけでは動きが見えない

a≤x≤a+2を見たら、まず「幅2の区間が横へ動く」と言葉にしてください。図が先、場合分けの式は後です。

頂点を含む条件と、端点が入れ替わる条件は別

最小値側では頂点を含むかが重要です。最大値側では左右端の高さが等しくなる位置が重要です。一度に混ぜないでください。

1. a≤x≤a+2が0を含む条件。

答えを見る

−2≤a≤0

2. 前問の区間の中央。

答えを見る

a+1

3. 区間全体が0より左にある条件。

答えを見る

a+2<0

4. 区間全体が0より右にある条件。

答えを見る

a>0

5. a=2のときy=x2,a≤x≤a+2の最小値。

答えを見る

4。

6. 同条件の最大値。

答えを見る

16。

7. 区間[a,a+4]の中央。

答えを見る

a+2

8. 動く区間の問題で最初に言葉にすること。

答えを見る

放物線は固定で、どの幅の区間がどちらへ動くのか。

区間を動かしてから、式へ翻訳する

  • 放物線を固定し、定義域を「動く窓」として描く。
  • 最小値は区間が頂点の左・頂点を含む・右の3状態を見る。
  • 最大値は左右端を比べ、区間の中央が頂点を通るときが境界になる。
  • 不等式の場合分けは、図で見つけた状態の境界を最後に式で書いたもの。