Σ すたまな
第3章 二次関数|第43節

文字を含む二次不等式・解の位置

文字定数が根に入ると、根の左右関係そのものが変わります。また「2解がともに正」のような条件は、解そのものを求めずグラフの位置から判定できます。

標準〜応用 | 45〜55分 | 根の順序と位置
(x−1)(x−a)<0を解きます。根は1とaですが、どちらが左かは決まっていません。
条件不等式の解
a<1a<x<1
a=1解なし。平方は負になりません。
a>11<x<a

公式を当てる前に、左の根と右の根を確定する

下に凸で異なる2根をもつ二次式が負になるのは2根の間です。ただし根に文字があるなら、どちらが小さいかを先に場合分けします。

条件を一つずつ加え、根の位置を確定する

ここからは、不等式の解の範囲ではなく、二次方程式f(x)=0の根の位置を考えます。y=f(x)のグラフが下に凸の場合を扱います。

まず D>0 で異なる2実数解を確保します。次の3つは、すべてこの条件を満たす具体例です。ここから軸のx座標が0より大きい、f(0)>0の順に条件を加えます。

① 軸の条件で除外 2解がともに負の例は、軸の条件で除外するf(x)=(x+3)(x+1) は判別式4で異なる2実数解をもつ。根は−3と−1、軸はx=−2で0より左。f(0)=3は正だが、軸が正という条件を満たさないため除外する。 f(x)=(x+3)(x+1)D=4>0 xy0−3−1軸 x=−2(0, 3)軸が0より左:−2<0→ 2解とも負なので除外
② f(0) の条件で除外 異符号の2解をもつ例は、f(0)の条件で除外するf(x)=(x+1)(x−3) は判別式16で異なる2実数解をもち、軸x=1は0より右。しかし根は−1と3で、0は2根の間にあり、f(0)=−3は負。f(0)が正という条件を満たさないため除外する。 f(x)=(x+1)(x−3)D=16>0 xy0−13軸 x=1(0, −3)軸は1>0、でも f(0)=−3<0→ 2解が異符号なので除外
③ 3条件を満たす 3条件をすべて満たすと、2解はともに正f(x)=(x−1)(x−3) は判別式4で異なる2実数解をもち、軸x=2は0より右、f(0)=3は正。根は1と3で、ともに正。判別式、軸の位置、f(0)の符号という3条件をすべて満たしている。 f(x)=(x−1)(x−3)D=4>0 xy013軸 x=2(0, 3)軸は2>0、f(0)=3>0→ 2解とも正
図は3つの具体例です。一般には、下に凸の放物線について、D>0 で異なる2根を確保し、軸を0より右に置き、さらに f(0)>0 で0が2根の外側にあることを確認すると、2根はともに正になります。

2つの根を0より右に置く

二次係数が正の二次方程式f(x)=0が異なる2つの正の実数解をもつ条件を考えます。D>0で異なる2根を確保し、軸のx座標が正であることと、f(0)>0を確認します。軸が0より右にあり、0が2根の外側にあれば、2つの根はともに0より右にあります。

下に凸の場合の見方
D>0、軸のx座標が0より大きいこと、f(0)>0を組み合わせます。解と係数の関係を使わなくてもグラフで判断できます。

位置条件を不等式へ翻訳する

例題12つの正の実数解をもつ条件

次の方程式が異なる2つの正の実数解をもつaの範囲を求めます。

x2−2ax+a+2=0

D=4(a−2)(a+1)>0、軸はx=aなのでa>0、さらにf(0)=a+2>0。

a>2

例題2一方の解が負、他方が正

二次係数が正の二次方程式f(x)=0の一方の解が負、他方が正であることを、f(0)の符号で判定します。

0が2根の間にあれば、グラフはx軸より下です。

f(0)<0

両端で上、頂点で下

下に凸の放物線が区間p<x<qの中でx軸と2回交わるには、次の3点を確認します。

この3点がそろうと、2根はどちらも区間の内側に入ります。端点を根に含めないので、両端での不等号は厳密な正です。

根の公式で全部求める必要はありません

解の位置だけが必要なら、判別式・軸・端点での符号の方が条件を整理しやすいことが多いです。

1. (x−2)(x−a)<0でa>2。

答えを見る

2<x<a

2. 同式でa<2。

答えを見る

a<x<2

3. 同式でa=2。

答えを見る

解なし。

4. 下に凸で0が2根の間にあるときf(0)の符号。

答えを見る

負。

5. 2解がともに正のとき軸の位置。

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0より右。

6. 2解がともに負のとき軸の位置。

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0より左。

7. 区間内に異なる2解をもつために必要な判別式条件。

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D>0

8. 根に文字が入る二次不等式で最初に比較するもの。

答えを見る

2つの根の大小関係。

根の順序とグラフ位置を分けて考える

  • 根に文字が入るときは根の大小で場合分けする。
  • 解の位置は判別式、軸、特定点での符号から判定できる。
  • 区間内に2解を入れる問題では両端・軸・判別式をまとめて確認する。