第3章 二次関数|第43節
文字を含む二次不等式・解の位置
文字定数が根に入ると、根の左右関係そのものが変わります。また「2解がともに正」のような条件は、解そのものを求めずグラフの位置から判定できます。
まず考えてみよう
を解きます。根は1とですが、どちらが左かは決まっていません。
| 条件 | 不等式の解 |
|---|---|
| 解なし。平方は負になりません。 | |
根の順序
公式を当てる前に、左の根と右の根を確定する
下に凸で異なる2根をもつ二次式が負になるのは2根の間です。ただし根に文字があるなら、どちらが小さいかを先に場合分けします。
候補を絞る図
条件を一つずつ加え、根の位置を確定する
ここからは、不等式の解の範囲ではなく、二次方程式の根の位置を考えます。のグラフが下に凸の場合を扱います。
まず で異なる2実数解を確保します。次の3つは、すべてこの条件を満たす具体例です。ここから軸の座標が0より大きい、の順に条件を加えます。
① 軸の条件で除外
② の条件で除外
③ 3条件を満たす
2解がともに正
2つの根を0より右に置く
二次係数が正の二次方程式が異なる2つの正の実数解をもつ条件を考えます。で異なる2根を確保し、軸の座標が正であることと、を確認します。軸が0より右にあり、0が2根の外側にあれば、2つの根はともに0より右にあります。
下に凸の場合の見方
、軸の座標が0より大きいこと、を組み合わせます。解と係数の関係を使わなくてもグラフで判断できます。
、軸の座標が0より大きいこと、を組み合わせます。解と係数の関係を使わなくてもグラフで判断できます。
例題
位置条件を不等式へ翻訳する
例題12つの正の実数解をもつ条件
次の方程式が異なる2つの正の実数解をもつの範囲を求めます。
、軸はなので、さらに。
例題2一方の解が負、他方が正
二次係数が正の二次方程式の一方の解が負、他方が正であることを、の符号で判定します。
0が2根の間にあれば、グラフは軸より下です。
範囲内に2解
両端で上、頂点で下
下に凸の放物線が区間の中で軸と2回交わるには、次の3点を確認します。
- :異なる2根をもち、頂点が軸より下にあります。
- 軸の座標が区間内:2根の中点にあたる軸を、両端の間に置きます。
- 、:両端は2根の外側にあります。軸が両端の間にあるため、は左の根より左、は右の根より右になります。
この3点がそろうと、2根はどちらも区間の内側に入ります。端点を根に含めないので、両端での不等号は厳密な正です。
よくある誤解
根の公式で全部求める必要はありません
解の位置だけが必要なら、判別式・軸・端点での符号の方が条件を整理しやすいことが多いです。
練習問題
1. で。
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2. 同式で。
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3. 同式で。
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解なし。
4. 下に凸で0が2根の間にあるときの符号。
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負。
5. 2解がともに正のとき軸の位置。
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0より右。
6. 2解がともに負のとき軸の位置。
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0より左。
7. 区間内に異なる2解をもつために必要な判別式条件。
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8. 根に文字が入る二次不等式で最初に比較するもの。
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2つの根の大小関係。
まとめ
根の順序とグラフ位置を分けて考える
- 根に文字が入るときは根の大小で場合分けする。
- 解の位置は判別式、軸、特定点での符号から判定できる。
- 区間内に2解を入れる問題では両端・軸・判別式をまとめて確認する。