Σ すたまな
第3章 二次関数|第42節

二次不等式の標準問題

基本の二次不等式を組み合わせると、連立・すべての実数で成立・整数解の個数といった典型問題になります。どれもグラフの符号と解集合を丁寧に読むことが中心です。

標準 | 40〜50分 | 連立・恒真条件・整数解
次の2条件を同時に満たすxを求めます。
x2−5x+4<0,x2−3x+2≥0

1つ目は1<x<4、2つ目はx≤1またはx≥2。共通部分を取ると2≤x<4です。

それぞれ解いて、最後に共通部分

連立不等式は「両方を満たす」という意味です。各不等式の解を数直線で表し、重なる部分だけを残します。
条件別に範囲を描き、共通部分を取る条件別に範囲を描き、共通部分を取る。白丸は端点を含まず、黒丸は含む。斜線は求める範囲を表す。① 1 < x < 4124x② x ≤ 1 または x ≥ 2124x③ 共通部分:2 ≤ x < 4124x
同じ数の目盛りは、各段で同じ横位置にそろえます。2は両方の範囲に含まれ、4は①に含まれないので、共通部分の端点は「2が●、4が○」になります。
端点の○●を最後まで保持する

<・>は端点を含まず、≤・≥は含みます。共通部分で端点が残るかを確認します。

グラフ全体がx軸の上にある条件

x2+2ax+a+2>0がすべての実数xで成り立つ条件を考えます。二次係数は正なので、放物線全体がx軸より上にあればよい。

D=4a2−4(a+2)=4(a−2)(a+1)

厳密に正なのでx軸と共有点をもたない条件D<0を使います。

したがって(a−2)(a+1)<0。境界−1,2の間で積が負になるので、

−1<a<2

平方完成して最小値から考えることもできます。

y=(x+a)2+a+2−a2

すべての実数で正となる条件は、最小値が正、つまりa+2−a2>0です。

aが1の具体例:頂点がx軸より上にある放物線 aが1のとき、関数はyイコールxの二乗足す2x足す3で、平方完成するとx足す1の二乗足す2。頂点はマイナス1、2にあり、最小値は2。グラフ全体がx軸より上にあるため、すべての実数xで正になる。 具体例:a = 1 のとき y = x² + 2x + 3 = (x + 1)² + 2 最小値 2 > 0yxO2−1
この例では最小値が2なので、グラフ全体がx軸より上にあります。頂点の高さが正なら、そのほかの点の高さも正です。

実数の範囲から整数解を選ぶ

x2−5x+4<0なら1<x<4。この中の整数は2,3です。

実数の区間から整数解だけを選ぶ 上段は1より大きく4より小さい実数すべてを白丸から立ち上げた線で示す。下段は同じ目盛りの数直線で、その範囲にある整数2と3の点だけを示す。1と4は区間の端点で含まれず、整数解は2と3の2個。 ① 実数の解:1 < x < 4② 範囲内の整数だけを選ぶ 012345012345 整数解は x = 2, 3(2個)
実数の解は連続した区間ですが、整数解は点の集まりです。端点の1と4は含まず、その間にある整数2と3だけが残ります。
最初から整数だけ試さない

まず不等式を実数範囲で正しく解き、その後に整数条件を重ねる方が漏れません。

条件の言葉をグラフ条件へ翻訳する

例題1整数解の個数を求める
x2−4x+3≤0

因数分解すると、(x−1)(x−3)≤0。

実数の解は1≤x≤3。

この範囲の整数は1,2,3。

3個。

例題2すべての実数で正になる条件

x2+k>0がすべての実数xで成り立つkの条件を求めます。

x2≥0であり、x=0のとき0になるので、左辺の最小値はkです。

k>0

≥なら接してもよい

f(x)≥0がすべての実数で成り立つ場合、x軸に接するD=0も含みます。したがって下に凸ならD≤0です。

1. 連立不等式では最後に何を取るか。

答えを見る

解集合の共通部分。

2. (x−1)(x−4)<0。

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1<x<4

3. 前問の整数解。

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2,3

4. 下に凸でf(x)>0がすべての実数で成立する判別式条件。

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D<0

5. 下に凸でf(x)≥0がすべての実数で成立する判別式条件。

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D≤0

6. x2+1>0はすべての実数で成立するか。

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成立します。

7. x2−1≥0の整数解を1つ挙げる。

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例:x=1。

8. すべての実数で正となる条件を下に凸の場合に、負となる条件を上に凸の場合に、それぞれ最大・最小で表せ。

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下に凸では最小値が0より大きいこと。上に凸では最大値が0より小さいこと。

標準問題は解集合とグラフ全体を見る

  • 連立は各不等式を解いて共通部分を取る。
  • すべての実数で成立する条件は、放物線全体がx軸のどちら側にあるかを見る。
  • 整数条件は実数解を求めた後に重ねる。