Σ すたまな
第2章 集合と命題|第21節

集合の標準問題

集合の記号を覚えたら、次は条件を集合へ直し、複数の情報から集合そのものを復元します。定期試験でよく問われる標準パターンをまとめます。

25〜35分 | 標準 | 不等式・包含関係・集合の復元
実数全体を全体集合とし、A={x|−2≤x<3}、B={x|1<x≤5} とします。A∩B と A∪B を不等式で表せますか。
共通部分
1<x<3
両方の条件を同時に満たす
和集合
−2≤x≤5
少なくとも一方を満たす

解の範囲を集合として読む

第16節で連立不等式を「条件の共通部分」として考えました。同じ考えを集合記号で書くと、複数の条件を一つの範囲として整理できます。

例題1A={x|x≥−1}、B={x|x<4} のとき、A∩B を求める。

両方の条件を同時に満たす範囲を取ります。

A∩B={x|−1≤x<4}
数直線を1本に重ねる

共通部分では重なっている部分、和集合ではどちらかが含まれる部分を読みます。端点を含むかどうかまで確認します。

部分集合なら演算結果が決まる

A⊂B なら、A の要素はすべて B に入っています。

包含関係と集合演算
A⊂B⇔A∩B=AA⊂B⇔A∪B=B
例題2A∩B=A のとき、A と B の包含関係を答える。

共通部分を取っても A がそのまま残るので、A の全要素が B にも属します。

A⊂B

補集合を取ると包含の向きが逆になる

A⊂B なら、B に入らないものは必ず A にも入りません。

A⊂B⇒B‾⊂A‾

4つの領域に分ける

二つの集合は「両方」「Aだけ」「Bだけ」「どちらでもない」の4領域に分けると整理できます。

領域
意味
A∩B
両方に入る
A∩B‾
Aだけに入る
A‾∩B
Bだけに入る
A‾∩B‾
どちらにも入らない
例題3全体集合 U={1,2,3,4,5,6,7,8} で、A∩B={3,4}、A∩B‾={1,2}、A‾∩B={5,6} とする。A、B を求める。

A は「Aだけ」と「両方」を合わせます。

A={1,2,3,4}

B は「両方」と「Bだけ」を合わせます。

B={3,4,5,6}

残る7,8はどちらにも属しません。

記号を内側から日本語に直す

読み替え
A∩B‾:Aに入り、Bには入らない
A‾∩B:Bに入り、Aには入らない
A∪B‾:どちらにも入らない

第20節のド・モルガンの法則により、最後の集合は A‾∩B‾ と同じです。

「または」は片方だけ、ではありません

A∪B は Aだけ、Bだけ、両方に入る部分をすべて含みます。

要素の個数の公式はここでは扱いません

集合の要素数を数える公式は数学Aの「場合の数と確率」で扱います。この章では集合そのものと論理関係に集中します。

1. A={x|x>0}、B={x|x≤3} のとき A∩B を不等式で表す。

問1の答えを見る

0<x≤3

2. A={x|x<2}、B={x|x≥−1} のとき A∪B を求める。

問2の答えを見る

実数全体

3. A⊂B のとき A∩B を求める。

問3の答えを見る

A

4. A∪B=B のとき、包含関係を答える。

問4の答えを見る

A⊂B

5. A⊂B のとき、補集合の包含関係を答える。

問5の答えを見る

B‾⊂A‾

6. A∩B={2,3}、A∩B‾={1} のとき A を求める。

問6の答えを見る

A={1,2,3}

7. A∪B‾ を書き換える。

問7の答えを見る

A‾∩B‾

8. A∩B‾ を日本語で説明する。

問8の答えを見る

A に属し、B には属さない要素全体。

集合を領域に分けると標準問題が解ける

  • 不等式の共通部分・和集合は、数直線上の重なりと広がりを読む。
  • A⊂B は、共通部分・和集合の等式へ言い換えられる。
  • 未知の集合は「Aだけ・両方・Bだけ・どちらでもない」の4領域に分けて復元する。
  • 複合した集合は、記号を内側から日本語に直して読む。