第2章 集合と命題|第21節
集合の標準問題
集合の記号を覚えたら、次は条件を集合へ直し、複数の情報から集合そのものを復元します。定期試験でよく問われる標準パターンをまとめます。
まず考えてみよう
実数全体を全体集合とし、、 とします。 と を不等式で表せますか。
共通部分両方の条件を同時に満たす
和集合少なくとも一方を満たす
不等式と集合
解の範囲を集合として読む
第16節で連立不等式を「条件の共通部分」として考えました。同じ考えを集合記号で書くと、複数の条件を一つの範囲として整理できます。
例題1、 のとき、 を求める。
両方の条件を同時に満たす範囲を取ります。
数直線を1本に重ねる
共通部分では重なっている部分、和集合ではどちらかが含まれる部分を読みます。端点を含むかどうかまで確認します。
包含関係と演算
部分集合なら演算結果が決まる
なら、 の要素はすべて に入っています。
包含関係と集合演算
例題2 のとき、 と の包含関係を答える。
共通部分を取っても がそのまま残るので、 の全要素が にも属します。
補集合と包含関係
補集合を取ると包含の向きが逆になる
なら、 に入らないものは必ず にも入りません。
集合を復元する
4つの領域に分ける
二つの集合は「両方」「だけ」「だけ」「どちらでもない」の4領域に分けると整理できます。
領域
意味
両方に入る
だけに入る
だけに入る
どちらにも入らない
例題3全体集合 で、、、 とする。、 を求める。
は「だけ」と「両方」を合わせます。
は「両方」と「だけ」を合わせます。
残る7,8はどちらにも属しません。
複合した集合
記号を内側から日本語に直す
読み替え
:に入り、には入らない
:に入り、には入らない
:どちらにも入らない
:に入り、には入らない
:に入り、には入らない
:どちらにも入らない
第20節のド・モルガンの法則により、最後の集合は と同じです。
よくある誤解
「または」は片方だけ、ではありません
は だけ、だけ、両方に入る部分をすべて含みます。
要素の個数の公式はここでは扱いません
集合の要素数を数える公式は数学の「場合の数と確率」で扱います。この章では集合そのものと論理関係に集中します。
練習問題
1. 、 のとき を不等式で表す。
問1の答えを見る
2. 、 のとき を求める。
問2の答えを見る
実数全体
3. のとき を求める。
問3の答えを見る
4. のとき、包含関係を答える。
問4の答えを見る
5. のとき、補集合の包含関係を答える。
問5の答えを見る
6. 、 のとき を求める。
問6の答えを見る
7. を書き換える。
問7の答えを見る
8. を日本語で説明する。
問8の答えを見る
に属し、 には属さない要素全体。
まとめ
集合を領域に分けると標準問題が解ける
- 不等式の共通部分・和集合は、数直線上の重なりと広がりを読む。
- は、共通部分・和集合の等式へ言い換えられる。
- 未知の集合は「だけ・両方・だけ・どちらでもない」の4領域に分けて復元する。
- 複合した集合は、記号を内側から日本語に直して読む。