Σ すたまな
第3章 二次関数|第33節

二次不等式

二次不等式 f(x)>0 は、放物線 y=f(x) がx軸より上にある範囲を求める問題です。根の個数と放物線の向きから符号を判断します。

40〜50分 | 符号・判別式・解の範囲・グラフ
x2−5x+6>0 を満たすxは、放物線 y=x2−5x+6 のどこを見れば分かるでしょうか。

式が正になるのはy>0の部分、つまりグラフがx軸より上にある範囲です。

境界と放物線の向きを確認する

1. f(x)=0を解く

x軸との共有点を求めます。

2. aの符号を見る

下に凸か、上に凸かを確認します。

3. 符号を読む

x軸より上なら正、下なら負です。

等号の有無

>,<ではf(x)=0となる境界を含みません。≥,≤では境界も解に含めます。

境界が2と3の例

x2−5x+6=0 の解は2,3です。放物線は下に凸なので、x軸より上にあるのは2より左と3より右です。

x<2

f(x)>0

2<x<3

f(x)<0

x>3

f(x)>0

x2−5x+6>0 の解は x<2 または x>3

二次関数の符号と二次不等式の解集合f(x)イコールx二乗マイナス5xプラス6。交点2,0と3,0は塗り点で示し、正の曲線部分を青く強調する。下段の数直線では2と3を白丸にして、xが2未満または3より大きい解集合を白丸から斜めに立ち上げた線で示す。 f(x)=x²−5x+6=(x−2)(x−3) xy23軸 x=5/2f(x)>0f(x)>0f(x)<0 符号+0−0+ x23解 f(x)>0 の解 x<2 または x>3 O
グラフ上の交点は放物線に含まれるので塗り点、厳密不等式の解に端点を含めないことは下段の数直線上の白丸で表します。
一般の場合

a>0で2つの実数解をα<βとすると、f(x)>0はx<αまたはx>β、f(x)<0はα<x<βです。

上に凸では正負が逆になる

−x2+5x−6>0 の境界もx=2,3ですが、放物線は上に凸です。そのため、x軸より上にあるのは2つの根の間です。

2<x<3

両辺を−1倍して x2−5x+6<0 として解くこともできます。このとき不等号の向きが逆になります。

境界が無理数でも考え方は同じ

x2−2x−1<0 の境界は、

x=1±2

です。a>0なので、負になるのは2つの根の間です。

1−2<x<1+2

因数分解できない場合

f(x)=0を解の公式で解いて境界を求めれば、その後は放物線の位置から符号を判断できます。

x軸に1点で接する場合

a>0で f(x)=a(x−α)2 なら、x=αで0、それ以外では正です。

f(x)>0

x≠α

f(x)≥0

すべての実数

f(x)<0

解なし

f(x)≤0

x=α

a<0では正と負が逆になります。

x軸と交わらない場合

実数解がない放物線はx軸と交わらないため、符号は全域で一定です。

a>0,D<0

常にf(x)>0。

f(x)>0,f(x)≥0 → すべての実数

f(x)<0,f(x)≤0 → 解なし

a<0,D<0

常にf(x)<0。

f(x)<0,f(x)≤0 → すべての実数

f(x)>0,f(x)≥0 → 解なし

Dと境界の個数

D>0

境界2つ。3区間に分ける。

D=0

境界1つ。接点だけ0。

D<0

境界なし。符号は全域で一定。

Dからx軸との共有点の個数を確認し、aの符号と合わせて各範囲の正負を決めます。

D>0、D=0、D<0の例

例題1x2−x−6≤0

(x−3)(x+2)≤0。境界は−2,3。下に凸なので0以下は内側。

−2≤x≤3

例題2−x2+4x−3>0

境界は1,3。上に凸なので正は内側。

1<x<3

例題3x2−4x+4>0

(x−2)2>0。x=2でだけ0、それ以外で正。

x≠2

例題4x2+2x+5≤0

D=4−20=−16<0、a>0なので常に正。

解なし

「外側・内側」はaと根の個数で変わる

D>0、a>0の場合

この場合は正が2つの根の外側、負が内側です。a<0では逆になり、D=0やD<0では区間の分かれ方も変わります。

1. x2−4x+3>0。

答え

x<1 または x>3

2. x2−4x+3≤0。

答え

1≤x≤3

3. −x2+5x−6≥0。

答え

2≤x≤3

4. x2+2x+5>0。

答え

すべての実数

5. x2+2x+5<0。

答え

解なし

6. (x−2)2≤0。

答え

x=2

7. −(x+1)2<0。

答え

x≠−1

8. 2x2−5x+2≥0。

答え

x≤12 または x≥2

9. x2−2x−1<0。

答え

1−2<x<1+2

10. −x2−2x−5≥0。

答え

解なし(D<0、常に負)

二次不等式と放物線の符号