Σ すたまな
第3章 二次関数|第44節

二次関数の活用

文章題では、まず何をxとするかを決め、問題文からxの範囲を読み取ります。求めたい量を二次関数で表して最大値・最小値を求めます。

35〜45分 | モデル化・定義域・最適化
周の長さが20cmの長方形があります。縦と横をどう選べば面積が最大になるでしょうか。二次関数で確かめます。

文章から二次関数を作る

  1. 変化させる量を1つ選び、xとおく。
  2. 問題文の条件を使い、他の量をxで表す。
  3. 長さや個数の条件から定義域を決める。
  4. 求めたい面積や売上をyとし、式を作る。
  5. 平方完成し、範囲内で最大・最小を求める。
  6. 何を求めたか、単位も添えて答える。

周が20cmの長方形

縦をxcmとすると、横は (10−x)cmです。縦と横の和が周の半分になることから求められます。長さなので 0<x<10。

周20cmの長方形の縦と横をxで表す縦がx cm、横が10−x cmの長方形。縦と横の和は10cmで、面積はy=x(10−x)平方センチメートル。両辺が正なので0よりxは大きく10より小さい。 周の長さは20 cmx cm(10−x) cm面積 y cm²y=x(10−x)
縦と横の和は周の半分です。どちらの辺も正なので、0<x<10になります。
y=x(10−x)
=−x2+10x
=−(x−5)2+25
面積y=x(10−x)はx=5で最大25になる横軸は縦の長さx cm、縦軸は面積y平方センチメートル。0と10の端点は白丸で除外し、頂点(5,25)は曲線上の塗り点で示す。x=5とy=25の補助線から最大となる長さと面積を読む。 y=−(x−5)²+25 y (cm²)x (cm)051025(5,25)0<x<10
白丸の両端は定義域に含みません。頂点は定義域の中にあるため、そこで最大になります。

x=5のとき最大面積25cm2。縦、横とも5cmの正方形になります。

頂点が定義域に入るか確認する

たとえば頂点のx座標が12でも、「商品の個数は0〜10個」という条件ならx=12は使えません。最大・最小は定義域の中で求めます。

最小値を求める場合も同じです。たとえば、和が12の2実数の平方の和はx2+(12−x)2=2(x−6)2+72。2数が6と6のとき、最小値72になります。

定義域は問題文から決まる

長さは正、個数は整数、時間は0以上など、数量の意味に応じた条件を付けます。

価格と販売数から売上を表す

ある商品は100円で100個売れ、10円値上げするごとに5個ずつ販売数が減るとします。10円の値上げ回数をxとすると、価格は 100+10x、販売数は 100−5x。

xは値上げの回数なので整数です。値上げ回数は0以上、販売数も0以上だから、0≤x≤20 の整数を考えます。

y=(100+10x)(100−5x)
=−50x2+500x+10000
=−50(x−5)2+11250

x=5のとき最大。価格150円、販売数75個で、売上は11250円です。

変数を決めて立式する

例題1和が12の2実数の積を最大にする

一方をx、他方を12−xとします。

y=x(12−x)=−(x−6)2+36

2数が6と6のとき、積の最大値は36。

例題2壁と柵で囲む長方形の最大面積

長さ20mの壁に沿って長方形を作ります。壁に接する辺には柵を置かず、残る3辺に合計40mの柵を使います。囲まれる面積の最大値を求めましょう。

壁には柵を使わず、残りの3辺に40mの柵を使う上側の壁は20m。壁に垂直な左右2辺はそれぞれx m、下側の柵は40−2x m。壁に平行な辺は20m以下なので、0より40−2xは大きく20以下になる。図は配置を表し縮尺は一定ではない。 壁 20 m(柵は不要)x mx m(40−2x) m長方形青い3辺の合計が40 m
壁に沿う長さは20m以下。柵を使うのは、左右の2辺と下の1辺です。

壁に垂直な辺をxm、壁に平行な辺を(40−2x)mとします。両辺が正で、壁に平行な辺は20 m以下です。

0<40−2x≤20

したがって定義域は10≤x<20です。

面積をy平方メートルとおいて平方完成します。

y=x(40−2x)
=−2(x−10)2+200

x=10は定義域に含まれるので、ここで最大になります。

壁に垂直な辺が10m、平行な辺が20mのとき、最大面積は200m2。

定義域と単位まで含めて答える

整数条件がある場合

個数を表すxは整数です。最大を求める上に凸の放物線なら、軸に最も近い定義域内の整数を調べます。軸が定義域の外にあれば、軸に近い側の端の整数を選びます。最小を求める下に凸の放物線でも同様です。答えには、求めた数が何を表すかと単位を書きます。

1. 和が10の2実数の積の最大値を求めよ。

答え

25(5と5)

2. 周24cmの長方形の最大面積。

答え

36cm2(6cm×6cm)

3. x(8−x) の最大値。

答え

16(x=4)

4. −2x2+12x+1 の最大値。

答え

19(x=3)

5. 0≤x≤4で x(10−x) の最大値。

答え

24(x=4)

6. 和が14の正の2数について、積の最大値を求めましょう。

答え

49(7と7)

7. y=−(x−6)2+40、xは0〜10の整数です。最大値を求めましょう。

答え

40(x=6)

8. y=−(x−2.5)2+10、xは0〜5の整数です。最大となるxをすべて求めましょう。

答え

x=2または3

文章題で確認すること

次の節では、絶対値を付けた二次関数のグラフを考えます。