Σ すたまな
第3章 二次関数|第45節

絶対値と二次関数

関数値に絶対値を付けると、x軸より下にある部分だけが上へ折り返されます。この変形を使うと、絶対値方程式の解の個数をグラフで数えられます。

応用 | 40〜50分 | 絶対値・グラフ変形・解の個数
y=|x2−4|は、元のy=x2−4からどう変わるでしょうか。

たとえばx=0では、元の関数値は−4ですが、絶対値を付けると4になります。正の関数値と0は変わりません。

x軸より下だけを反転する

まず、x2−4が負になる範囲を調べます。

xの範囲絶対値を外した式
x≤−2 または 2≤x|x2−4|=x2−4
−2<x<2|x2−4|=4−x2

外側の部分はそのまま残し、−2<x<2の部分だけをx軸について折り返します。

y=|x²−4|のグラフ元のy=x²−4のうち、x軸より下の部分を灰色の破線で示す。頂点(0,−4)は折り返しにより(0,4)へ移る。零点−2と2、外側の曲線は変わらず、y軸に対称な実線のグラフになる。 xy−202(0, 4)(0, −4) y=|x²−4|元の y=x²−4
灰色の破線は元の負の部分です。折り返した後もy軸対称です。

元の頂点(0,−4)は(0,4)へ移ります。x=−2,2では関数値が0なので、x軸との共有点は動きません。関数値が0となるxの値を零点といいます。

水平線との共有点を数える

|x2−4|=kの解は、y=|x2−4|と水平線y=kの共有点のx座標です。したがって、異なる共有点の個数が、そのまま異なる実数解の個数になります。

内側の山の頂点は高さ4にあります。まず、その高さより低いk=2と、ちょうど同じ高さのk=4を比べましょう。

y=|x²−4|とy=2の共有点は4個y=|x²−4|と水平線y=2の共有点を示す。共有点のx座標は−√6、−√2、√2、√6の4つ。 xy−202 y=|x²−4| y=2 4
k=2では、外側に2個、内側に2個、合わせて4個の共有点があります。
y=|x²−4|とy=4の共有点は3個y=|x²−4|と水平線y=4の共有点を示す。共有点のx座標は−2√2、0、2√2の3つで、中央の点の高さが4。 xy−202 y=|x²−4| y=4
k=4では、内側の2個がx=0の1個に重なり、外側の2個と合わせて3個になります。

水平線がx軸より下にあると共有点はありません。k=0では零点の2個、k>4では外側の2個だけです。

kの範囲異なる実数解の個数
k<00個
k=02個(零点を1回ずつ数える)
0<k<44個
k=43個(中央の点は1個)
k>42個

k=0のとき、x2−4=0とx2−4=−0は同じ式です。x=−2,2は一度ずつ数えます。

式で解く方法とも一致する

k>0なら、|A|=kはA=kまたはA=−kです。k=0ならA=0だけを考えます。

例題1|x2−4|=3を解く。

絶対値の中は3または−3なので、x2−4=3またはx2−4=−3です。

それぞれx2=7、x2=1となるので、

x=±7,±1

異なる解は4個です。0<3<4の場合のグラフと一致します。

例題2|x2−4|=4の解の個数を求める。

x2−4=4またはx2−4=−4より、x2=8またはx2=0です。

解を並べると、x=−22,0,22です。

異なる解は3個。

x2=0の解はx=0の1個です。図の中央の共有点に対応します。

グラフ全体をx軸対称にしない

反転するのは元のグラフで関数値が負の部分だけです。正の部分とx軸上の点はそのまま残ります。

1. |x2−1|の零点を求めよ。

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x=±1

絶対値が0になるのは、中の式が0のときです。x2−1=0より求まります。

2. 負の関数値に絶対値を付けると?

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符号が反転して正になる。

グラフでは、x軸から同じ距離の上側の点へ移します。

3. |x2−4|=1の解の個数を求めよ。

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4個。

x2=5またはx2=3より、解はx=±5,±3です。

4. |x2−4|=5の解の個数を求めよ。

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2個。

x2=9またはx2=−1です。後者には実数解がなく、解はx=±3だけです。

5. |x2−4|=0の解の個数を求めよ。

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2個。

x2−4=0より、解はx=±2です。同じ式に分かれるので重複して数えません。

6. |x2−4|=4の解の個数を求めよ。

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3個。

解はx=−22,0,22です。x=0は1個と数えます。

7. |A|=kの絶対値の外し方を、k>0とk=0に分けて答えよ。

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k>0なら、A=kまたはA=−k。

k=0なら、2つの式は同じA=0です。

8. グラフで解の個数を数えるとき、何との共有点を見るか。

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水平線y=kとの共有点。

各共有点のx座標が方程式の解を表します。

x軸の下だけを折り返す

  • y=|f(x)|は、負の部分だけをx軸について折り返す。
  • |A|=kは、k>0ならA=kまたはA=−k。k=0では同じ式になる。
  • 解の個数は水平線との共有点の個数。高さの境目では重なった点を1個と数える。