二変数・置換と最大最小
二つの文字が自由に動けるのか、条件式で結ばれているのかを確かめます。平方完成・文字の消去・置換を使い、最大値や最小値をとる元の変数まで求めましょう。
には が必要ですが、それでは和が になりません。まず、条件を満たす値を確かめましょう。
二つの平方を同時にゼロにする
まず、 と が互いに関係なく、すべての実数をとれる場合を考えます。次のように二つの文字の項が分かれていれば、それぞれ平方完成できます。
の最小値と、そのときの を求めます。
二つの平方はどちらも 以上です。 なら、両方を同時に にできます。
最小値は 。 のときです。
の項を含む式では、 の項と の項を単純に分けられません。一方の文字に着目して平方完成し、残る式も整理します。どの場合も、平方を同時に にできるかが大切です。
和の条件で一方の文字を消す
冒頭の に戻ります。 を代入すると、 だけの二次式になります。
平方の項が になるのは 。条件式に戻すと です。
のとき、最小値 をとります。
この問題には符号や区間の制限がないので、 はすべての実数をとれます。符号条件がある問題では、消去した文字の条件も移します。
消去した文字の条件も残す
非負の実数 が を満たすとき、 の最大値・最小値と、そのときの を求めます。
範囲を求める
とおきます。 より 、すなわち 。 と合わせて、
一変数の二次関数に直す
積を とおくと、
次の図は横軸が 、縦軸が積 です。範囲内の頂点と両端を比べます。
元の変数に戻す
では 。両端 では、それぞれ です。いずれも非負の条件を満たします。
最大値 は のとき。
最小値 :。
一変数にして平方完成する
実数 が を満たすとき、 の最小値と、そのときの を求めます。
を代入します。この問題にも符号や区間の制限はありません。
平方の項が となる のとき、条件式から です。
最小値は 。 のときです。
新しい文字の範囲を求める
同じ式のまとまりが現れるときは、新しい文字に置き換えます。見た目が四次式でも、 とおくと の二次式として扱える場合があります。
のとき、 の最大値・最小値と、そのときの を求めます。
置換後の範囲
とおきます。区間内に があるので、 の最小値は 。最大値は のときの です。
区間の両端だけを二乗して とするのは誤りです。 の部分だけでも、 は から までのすべての値をとれます。
置換後の二次関数
次の図の横軸は ではなく です。頂点 は範囲内にあり、両端 での値はどちらも です。
元の範囲で答えを選ぶ
最小となる から、、。このうち なので、元の範囲に入るのは だけです。
最大となる から、。 は範囲外なので、 が残ります。
最大値 は のとき。
最小値 は のときです。
消去では、消した文字の条件を残る文字で表します。置換では、新しい文字がとれる範囲を求め直します。最大・最小を求めたら元の変数に戻し、元の条件を満たす値だけを答えます。
最大・最小の問題では、そのときの変数の値も答えましょう。
1. 実数 について、 の最小値を求めよう。
答えを見る
と変形できます。
最小値 。 のとき。
2. から を で表そう。
答えを見る
3. 実数 が を満たすとき、 の最小値を求めよう。
答えを見る
。 を条件に戻すと です。
最小値 。 のとき。
4. 、 のとき、 の範囲を求めよう。
答えを見る
より 。また 。
5. 、 のとき、 の最大値・最小値を求めよう。
答えを見る
、 です。
最大値 は のとき。
最小値 :。
6. 実数 が を満たすとき、 の最小値を求めよう。
答えを見る
を代入すると、。
最小値 。 のとき。
7. で とおくとき、 の範囲を求めよう。
答えを見る
で最小値 、 で最大値 です。両端の二乗だけで決めないこと。
8. のとき、 の最大値・最小値を求めよう。
答えを見る
とおくと 、。最小は 、最大は のときです。
から はどちらも範囲内。 から のうち、範囲内なのは です。
最大値 は のとき。
最小値 は のとき。
式・範囲・元の変数をつなぐ
- 独立な二変数では平方完成し、平方を同時にゼロにできるか確かめる。
- 条件式による消去では、消す文字の条件も移す。
- 置換したら新しい文字の範囲を求め、最後に元の変数へ戻す。