Σ すたまな
第1章 数と式|第3節

展開の基本

よく現れる積は、分配法則から展開公式としてまとめられます。公式の形と、どの項がどこから出るかを確認します。

15〜20分 | 展開公式

前節では、括弧内の各項へ漏れなく掛ける方法を確認しました。何度も現れる積は、展開公式としてまとめて使えます。

(a+b)2 を展開したとき、中央の項が 2ab になるのはなぜでしょうか。
(a+b)(a+b)
→
a2+ab+ab+b2
同じ ab が2個できます

(a+b)2

(a+b)2=(a+b)(a+b)
=a2+ab+ab+b2=a2+2ab+b2

同じように、

展開公式
(a+b)2=a2+2ab+b2
(a−b)2=a2−2ab+b2
(a+b)(a−b)=a2−b2

平方の公式では中央の項 2ab を落としやすいので注意します。

(x+a)(x+b)

(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab

たとえば、

(x+3)(x−5)=x2−2x−15

x の係数は 3+(−5)=−2、定数項は 3×(−5)=−15 です。

(ax+b)(cx+d)=acx2+(ad+bc)x+bd

式の形に合う公式を選ぶ

例題1(2x−3)2 を展開する。
(2x−3)2=4x2−12x+9
例題2(3x+5)(3x−5) を展開する。

和と差の積なので、平方差を使います。

(3x)2−52=9x2−25
例題3(2x+3)(x−4) を展開する。
2x2−8x+3x−12=2x2−5x−12

2ab はどこから出るか

(a+b)2 は (a+b)(a+b) なので、a×b と b×a が一つずつ現れます。

a2+ab+ab+b2=a2+2ab+b2

この2abを理解しておくと、(a−b)2 の中央が −2ab になる理由も同じように確認できます。

二つの公式を続けて使う

例題(x+2)2−(x+2)(x−2) を展開する。
(x2+4x+4)−(x2−4)
=4x+8

1. (x+7)2

問1の答えを見る

考え方:和の平方の公式を使います。中央の項は2×x×7です。

x2+14x+49

2. (2x−5)2

問2の答えを見る

考え方:差の平方の公式を使います。中央の項の符号が負になることに注意します。

4x2−20x+25

3. (4x+1)(4x−1)

問3の答えを見る

考え方:和と差の積なので、平方差の公式を使います。

16x2−1

4. (x−2)(x+6)

問4の答えを見る

考え方:一次式どうしの積では、定数の和がxの係数、定数の積が定数項になります。

x2+4x−12

5. (3x−2)(2x+5)

問5の答えを見る

考え方:4通りの積を作り、xの項だけを同類項としてまとめます。

6x2+11x−10

6. (x−4)2−(x+4)(x−4)

問6の答えを見る

考え方:二つの式に共通するx−4をくくると、計算を短くできます。

−8x+32

7. (2x+1)2+(2x−1)(2x+1)

問7の答えを見る

考え方:二つの式に共通する2x+1をくくり、残った式を先にまとめます。

8x2+4x

  • 展開公式は分配法則をまとめたもの。
  • (a±b)2 では中央の項 ±2ab が現れる。
  • 和と差の積は a2−b2 になる。