Σ すたまな
第2章 集合と命題|第17節

集合とは何か

条件を満たすものをひとまとまりとして扱うとき、その集まりを集合といいます。要素・部分集合・空集合の記号を整理します。

15〜20分 | 要素・部分集合・空集合

第2章では、条件を満たすものを集合として表し、その関係を使って命題や証明を考えます。

A={1,2,3} のとき、2∈A と {2}⊂A は何が違うでしょうか。
要素と集合2∈A
2という要素がAに属する
集合と集合{2}⊂A
{2}の全要素がAに属する

集まりを一つの対象として扱う

「1から10までの偶数全体」を A とすると、

A={2,4,6,8,10}

と表せます。2,4,6,8,10 を A の要素といいます。

要素の記号
2∈A:2はAの要素である
3∉A:3はAの要素ではない

列挙する方法と条件で表す方法

要素を並べる

A={2,4,6,8,10}

条件で表す

A={x|xは10以下の正の偶数}

表し方が違っても、含まれる要素が同じなら同じ集合です。

一方の要素がすべて他方に含まれる

A={1,2,3,4,5}、B={2,4} とすると、Bの要素はすべてAに含まれます。

B⊂A
AB24135B ⊂ A
∈ と ⊂ は使い分ける
2∈A は「2がAの要素」、{2}⊂A は「集合{2}がAの部分集合」です。

要素を一つも持たない集合

「1より大きく2より小さい整数全体」のように、条件を満たす要素がない場合があります。この集合を空集合といい、∅ と書きます。空集合はすべての集合の部分集合です。

例題A={1,2,3} のとき、次の真偽を答える。

① 2∈A:真

② {2}∈A:偽

③ {2}⊂A:真

④ ∅⊂A:真

要素がすべて一致する

A={1,2,3} と B={3,2,1} は、並び順が違っても同じ集合です。

A=B

集合では要素の順序を区別せず、同じ要素を重複して書いても一つとして扱います。

{1,1,2,3}={1,2,3}

A⊂B かつ B⊂A なら A=B

Aの要素がすべてBに入り、Bの要素もすべてAに入るなら、両者に含まれる要素は一致します。

A⊂B,B⊂A⇒A=B

要素と部分集合を区別する

例題A={1,{2},3} のとき、2∈A と {2}∈A の真偽を答える。

Aの要素は 1、{2}、3 です。したがって 2∈A は偽、{2}∈A は真です。

一方、2はAの要素ではないので {2}⊂A も偽です。

1. A={1,3,5,7} のとき 5∈A は真か。

問1の答えを見る

考え方:集合Aの要素を一つずつ確認すると、5が含まれています。

真。

2. A={1,2,3,4}、B={1,3} のとき B⊂A は真か。

問2の答えを見る

考え方:Bのすべての要素1と3がAに含まれているかを確認します。

真。

3. A={1,2} と B={2,1} は同じ集合か。

問3の答えを見る

考え方:集合では要素の並び順を区別しないため、含まれる要素だけを比べます。

同じ集合。集合では並び順を区別しません。

4. 「x2=−1を満たす実数x全体」を集合で表す。

問4の答えを見る

考え方:実数の平方は0以上なので、x2=−1を満たす実数は存在しません。

∅

5. A={1,2,3} の部分集合をすべて挙げる。

問5の答えを見る

考え方:各要素を「入れる・入れない」の二通りで選ぶため、部分集合は23=8個あります。

∅、 {1}、 {2}、 {3}、 {1,2}、 {1,3}、 {2,3}、 {1,2,3}

6. A={1,2,3}、B={3,2,1} のとき A=B は真か。

問6の答えを見る

考え方:二つの集合に含まれる要素を比べると、順序以外はすべて一致しています。

真。含まれる要素がすべて一致する。

7. A⊂B かつ B⊂A のとき、AとBの関係を答える。

問7の答えを見る

考え方:相互に部分集合なら、どちらにも同じ要素しか含まれないため等しい集合です。

A=B。

  • 集合の一つ一つを要素という。
  • 要素には ∈、部分集合には ⊂ を使う。
  • 要素を持たない集合を空集合 ∅ という。