Σ すたまな
第1章 数と式|第16節

不等式の活用

文章題では、「何を x とするか」「条件をどの不等号で表すか」「整数としてどこまで取れるか」の3点を順に確認します。

25〜35分 | 料金・個数・平均・整数条件

不等式を解く計算ができたら、文章の条件を不等式へ直し、求めた範囲を現実の条件に合わせて読み取ります。

1個120円の商品と送料500円の合計を2000円以下にしたいとき、購入個数を x 個として、どの不等式を立てればよいでしょうか。
何を x とするか決める→文章を不等式にする→整数・個数の条件を確認
120x+500≤2000

料金の比較

Aプランは基本1200円で、1回につき80円。Bプランは基本2000円で、1回につき50円とします。利用回数を x 回とすると、料金は次のように表せます。

基本料金1回あたり合計
A1200円80円1200+80x
B2000円50円2000+50x

Bの方が安い条件は、

2000+50x<1200+80x
800<30x⇒x>803

803=26.66… ですが、利用回数は整数です。

実数の範囲から整数だけを選ぶ実数の範囲から整数だけを選ぶ。白丸は端点を含まず、黒丸は含む。斜線は求める範囲を表す。① x > 80/3262728x80/3② 条件を満たす整数を選ぶ262728x…最初の整数は27

したがって、Bの方が安くなるのは 27回以上です。

不等式を解いたあと、整数条件を入れる

例題 11冊450円の本を、送料700円込みで5000円以内にしたい。最大何冊買えるか。

冊数を x 冊とすると、

450x+700≤5000
x≤869=9.55…

冊数は0以上の整数なので、最大は 9冊です。

等号を含むかどうかを読む

日本語式端点
a 以上x≥a含む
a 以下x≤a含む
a より大きいx>a含まない
a 未満x<a含まない

「平均が○以上」をそのまま不等式にする

例題 24回のテストが72点、68点、75点、x 点。平均を70点以上にするには、4回目は何点以上必要か。
72+68+75+x4≥70
215+x≥280
x≥65

したがって、4回目は 65点以上必要です。

0≤x<a の整数解が5個

条件を満たす整数がちょうど5個なら、その5個は

0,1,2,3,4

です。4は範囲に入り、5は入りません。

整数xの条件と定数aの条件を分ける整数xの条件と定数aの条件を分ける。白丸は端点を含まず、黒丸は含む。斜線は求める範囲を表す。① 整数解は 0, 1, 2, 3, 4012345x② 4 < a ≤ 545aa=4は除き、a=5は含む

x<a に4を入れられるには a>4。5を入れないためには a≤5 です。

4<a≤5

条件が2つある文章題

例題 31個120円の商品を、送料600円込みで3000円以下にし、10個以上買う。個数の範囲を求める。

個数を x とすると、

120x+600≤3000,x≥10
x≤20,x≥10

x は整数なので、

10≤x≤20

の整数です。

式を立て、最後に条件を読み直す

1. 1個180円の商品を、送料500円込みで2500円以下にする。最大何個買えるか。

問1の答えを見る

考え方:購入個数をx個として代金と送料の合計を式にし、得た上限以下の最大整数を選びます。

180x+500≤2500 より x≤1009。したがって最大11個。

2. 入場料800円、1回150円。総額2000円以下なら最大何回利用できるか。

問2の答えを見る

考え方:利用回数をx回として固定料金と利用料金の合計を式にし、最大整数を選びます。

800+150x≤2000 より x≤8。最大8回。

3. x<a を満たす0以上の整数が0,1,2の3個だけである。a の範囲。

問3の答えを見る

考え方:2を含めるにはa>2、3を含めないためにはa≤3が必要です。

2<a≤3

4. 1個250円の商品を10個以上買い、合計4000円以下にする。個数 x の範囲。

問4の答えを見る

考え方:10個以上という下限と、合計金額から得る上限を同時に満たす整数を取ります。

10≤x≤16 の整数。

5. 2≤x<a を満たす整数が2,3,4,5の4個だけになる a の範囲。

問5の答えを見る

考え方:5を含めるにはa>5、6を含めないためにはa≤6が必要です。

5<a≤6

6. 3回の得点が60点、72点、x 点。平均65点以上にするための x の範囲。

問6の答えを見る

考え方:3回分の合計を3で割った平均が65以上になる不等式を立てます。

x≥63

7. 0≤x<a を満たす整数が6個のとき、a の範囲。

問7の答えを見る

考え方:5を含めるにはa>5、6を含めないためにはa≤6が必要です。

整数は0,1,2,3,4,5なので、5<a≤6。

8. 1回目から4回目までの平均を80点以上にしたい。最初の3回が78点、84点、76点のとき、4回目は何点以上必要か。

問8の答えを見る

考え方:4回分の合計を4で割った平均が80以上になる不等式を立てます。

78+84+76+x4≥80 より x≥82。82点以上。

  • 求めたい量を文字で置き、文章の条件を不等式にする。
  • 「以上・以下」は等号を含み、「より大きい・未満」は等号を含まない。
  • 個数・人数・回数では、最後に整数条件を確認する。
  • 整数解の個数から文字の範囲を求めるときは、「最後に入る整数」と「最初に入らない整数」を見る。