第1章 数と式|第15節
絶対値を含む方程式・不等式
絶対値は数直線上の距離です。図で範囲を確かめてから式に戻すと、内側と外側の違いがはっきりします。
前の節から
絶対値を距離として読み、不等式を範囲として表すと、絶対値を含む不等式を図と式の両方で考えられます。
まず考えてみよう
と では、答えが中心の内側と外側に分かれます。どちらが内側でしょうか。
距離が2より小さい
中心3の内側
中心3の内側
距離が2より大きい または
中心3の外側
中心3の外側
絶対値と距離
は、 と3の距離
は、「3からの距離が2である点」を表します。
距離が小さい
「2より近い」は内側
なら、 は3から2より近い位置にあります。
距離が大きい
「2より遠い」は外側
なら、3から2より遠い位置です。
「または」は、左右の条件のうち、どちらか一方を満たせばよいことを表します。
基本形
中心が0でも、中心がずれていても同じ
のとき、距離の図から次が分かります。
例題
中身が一次式でも同じ形にする
例題 1 を解く。
例題 2 を解く。
右辺にも文字がある場合
絶対値の中身の符号で場合分けする
は、右辺が定数ではないので、 を境に場合分けします。
常に成り立つので、この場合は 。
場合分けの条件と合わせて 。
2つを合わせると、
右辺の符号
絶対値は必ず0以上
距離が負になることはないので、解なし。
左辺は常に0以上なので、すべての実数。
練習問題
距離と式を対応させる
1.
問1の答えを見る
考え方:0からの距離が4になる点は、4との二つです。
2.
問2の答えを見る
考え方:2からの距離が3以下なので、からまでの内側を取ります。
3.
問3の答えを見る
考え方:からの距離が2より大きいので、境界と1の外側を取ります。
または
4.
問4の答えを見る
考え方:中身が7の場合との場合に分け、それぞれ一次方程式を解きます。
5.
問5の答えを見る
考え方:からの距離が4より小さいので、と2の間を取ります。
6.
問6の答えを見る
考え方:絶対値は必ず0以上なので、になる実数はありません。
解なし。
7.
問7の答えを見る
考え方:と直し、三つの辺へ同じ操作を行います。
8.
問8の答えを見る
考え方:4からの距離が3より大きいので、1と7の外側を取ります。
4から3より遠いので、 または 。
まとめ
- は、数直線上で と の距離。
- 「距離が小さい」は中心の内側、「距離が大きい」は外側。
- 右辺が正の定数なら、距離から範囲を読める。
- 右辺にも文字がある場合は、絶対値の中身の符号で場合分けする。
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