第1章 数と式|第13節
一次不等式
方程式との違いは、答えが「1つの値」ではなく「範囲」になることです。計算と数直線を対応させながら、不等号の扱いを確認します。
前の節から
絶対値で数直線上の距離を見たように、不等式では数直線上の範囲を読みます。
まず考えてみよう
の両辺を で割るとき、なぜ不等号を逆向きにする必要があるのでしょうか。
両辺にを掛ける
→
左右の順序が反転
不等式の解
は、4より左のすべての数
方程式 の解は1つですが、不等式 の解は、4より小さい実数すべてです。
端を含まない端を含む
不等式の性質
何をしてもよいか
両辺に同じ数を足したり引いたりしても、大小関係は変わりません。正の数を掛けたり割ったりするときも同じです。
負の数を掛ける
なぜ不等号が逆向きになるのか
の両辺に を掛けると、2と5は原点をはさんで反対側へ移ります。
負の数を掛ける・割るとき
一次不等式を解く
計算して、最後に範囲を読む
例題 1 を解く。
最後に3で割っています。3は正なので、不等号の向きはそのままです。
例題 2 を解く。
ここで両辺を で割るため、不等号を逆向きにします。
分数・小数
正の数を掛けて分母や小数を消す
例題 3
両辺に6を掛けます。6は正なので、不等号の向きは変わりません。
すべての実数・解なし
が消えたら、残った文の真偽を見る
すべての実数
常に真なので、すべての実数が解です。
解なし
常に偽なので、解はありません。
練習問題
計算と範囲を結びつける
1.
問1の答えを見る
考え方:定数項を右辺へ移し、最後に正の数5で割ります。
2.
問2の答えを見る
考え方:まで整理したあと、負の数で割るため不等号を逆向きにします。
。最後に負の数で割るので向きを反転します。
3.
問3の答えを見る
考え方:左辺の括弧を外すとです。両辺からを引くと、になります。
4.
問4の答えを見る
考え方:両辺に正の数3を掛けて分母を消し、を解きます。
5.
問5の答えを見る
考え方:両辺を10倍して小数を消してから、通常の一次不等式として解きます。
6.
問6の答えを見る
考え方:正の数6を掛けて分母を消すと、になります。
7.
問7の答えを見る
考え方:両辺からを引くと文字が消え、常に成り立つ不等式だけが残ります。
は常に真。したがって、すべての実数。
8.
問8の答えを見る
考え方:両辺からを引くと文字が消え、成り立たない不等式が残ります。
は偽。したがって、解なし。
まとめ
- 不等式の解は、条件を満たす実数の範囲として表す。
- 負の数を掛けたり割ったりすると、不等号の向きが逆になる。
- の端点は○、 の端点は●で数直線に表せる。
- が消えた場合は、残った不等式が常に真か偽かを判断する。
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