Σ すたまな
第2章 集合と命題|第22節

逆・裏・対偶

命題 p⇒q から、条件の順序や否定を変えて逆・裏・対偶を作ります。元の命題と常に同値なのは対偶です。

20〜25分 | 逆・裏・対偶

命題と否定を組み合わせると、元の命題から逆・裏・対偶の三つを作れます。

p⇒q から作る逆・裏・対偶では、条件の順序と否定がどう変わるでしょうか。
元の命題
p⇒q
逆
q⇒p(順序を入れ替える)
裏
p‾⇒q‾(両方を否定する)
対偶
q‾⇒p‾(入れ替えて否定する)

p⇒q から作る

名称
命題
逆
q⇒p
裏
p‾⇒q‾
対偶
q‾⇒p‾

逆は条件を入れ替え、裏は両方を否定し、対偶は入れ替えて両方を否定します。

「4の倍数なら偶数」

整数nについて、

p:nは4の倍数 q:nは偶数
元の命題

4の倍数なら偶数。

逆

偶数なら4の倍数。

裏

4の倍数でないなら偶数でない。

対偶

偶数でないなら4の倍数でない。

元の命題と対偶は同値

常に同じ真偽になる組
p⇒q と q‾⇒p‾
q⇒p と p‾⇒q‾

したがって、元の命題が真なら対偶も真です。一方、逆は元の命題と同じ真偽になるとは限りません。

例題「x>2ならx2>4」の逆・裏・対偶を作る。

p:x>2、q:x2>4 とします。

逆:x2>4ならx>2

裏:x≤2ならx2≤4

対偶:x2≤4ならx≤2

実数では元の命題は真ですが、逆は x=−3 が反例なので偽です。

元が真でも逆が真とは限らない

p⇒q が真であることから q⇒p は結論できません。逆の真偽は別に調べます。

たとえば「6の倍数なら3の倍数」は真ですが、「3の倍数なら6の倍数」は n=3 が反例です。

一方、対偶 q‾⇒p‾ は元の命題と同値なので、元の真偽が分かれば対偶の真偽も決まります。

真偽まで判定する

例題整数nについて「nが6の倍数ならnは3の倍数」

元:真。

逆「3の倍数なら6の倍数」:n=3が反例なので偽。

裏「6の倍数でないなら3の倍数でない」:逆と同値なので偽。

対偶「3の倍数でないなら6の倍数でない」:元と同値なので真。

1. p⇒q の逆を記号で書く。

問1の答えを見る

考え方:仮定と結論の順序だけを入れ替えます。

q⇒p

2. p⇒q の裏を記号で書く。

問2の答えを見る

考え方:仮定と結論をどちらも否定し、順序は変えません。

p‾⇒q‾

3. p⇒q の対偶を記号で書く。

問3の答えを見る

考え方:仮定と結論を入れ替えたうえで、どちらも否定します。

q‾⇒p‾

4. 「nが6の倍数ならnは3の倍数」の対偶。

問4の答えを見る

考え方:結論「3の倍数」の否定を仮定に、仮定「6の倍数」の否定を結論に置きます。

nが3の倍数でないなら、nは6の倍数でない。

5. 元の命題と常に真偽が一致するのは逆・裏・対偶のどれか。

問5の答えを見る

考え方:元の命題と対偶は論理的に同値なので、常に真偽が一致します。

対偶。

6. 元の命題が偽なら、その対偶の真偽はどうなるか。

問6の答えを見る

考え方:元の命題と対偶は同値なので、元が偽なら対偶も偽です。

偽。元と対偶は同値。

7. 逆が真なら裏の真偽はどうなるか。

問7の答えを見る

考え方:逆と裏は互いに対偶の関係にあるため、真偽が一致します。

真。逆と裏は同値。

  • 逆:q⇒p、裏:p‾⇒q‾、対偶:q‾⇒p‾。
  • 元の命題と対偶は常に同値。
  • 逆と裏も互いに同値。